ご無沙汰しています。安形です。
約4ヶ月ぶりの投稿ということで、近況報告を。
4月から新しい仲間が2名加わりました。まだ試用期間ではありますが、このままゲスなことをせず、会社の経費私的流用などがなければ正式採用の予定です。社員紹介へも近々掲載します。
3月末までの繁忙期を経て、お取引をいただいているお客様のおかげで日々淡々とWeb製作業務に勤しむことができております。4月から、社員の給与体系、労働時間に対する規則を全面的に改訂したことで、18時以降に弊社へのご連絡がつながりにくい状況にあるかもしれません。ご迷惑をおかけしていたら大変申し訳ありませんが、18時以降でお急ぎの方は各担当者まで直接お電話ください。
以下に、4月から当社が取り組んだことを記載しました。長文となってしまったので、まず結論から言っておけば、ちょっとグレーな感じからホワイトへ という感じです。
文章にするとややこしいので、以下にある社員の給与支給実績を掲載して説明します。
(ある社員が立候補してくれたので、遠慮なく公開させてもらうことにしました。)
・基本給 259,000
・固定残業手当 81,000(約40時間までの残業分を固定支給)
・交通費手当 15,000
・支給合計 355,000
その他の手当について
残業時間が40時間を超えた場合に超過勤務手当
夜22:00以降の勤務に対して深夜勤務手当+次の日は有給推奨or遅番勤務
休日勤務手当
家族手当(扶養手当 人数に関わらず一律1万5,000円)
3月までは、固定残業手当としてひと月あたり約40時間分(社員によって異なる)の手当を支給し、その時間までであれば18時以降自由に残業を行えるようにしていました。
もちろん規定の時間を超過した場合は、超えた分の時間外手当を支給し、規定の時間以下の残業時間であっても支給するのが固定残業手当です。ちょっと表現が悪いのですが、わたしの立場からすれば、携帯電話のデータ定額の契約に似ています。
そして2016年4月から以下のように雇用契約を変更しました。
・基本給 320,000
・時間外手当 35,337(18時以降の勤務に対して時間外手当を支給)
・交通費手当 15,000
・支給合計 370,337
その他の手当はこれまでと同じ
4月からは、固定残業手当をすべての社員から撤廃し、単純に18時以降の勤務に対して残業手当を支給することにしました。固定残業手当のみを撤廃した場合、社員の給与は大幅な減少となってしまうので、これまでの残業時間を鑑みて基本給へ組み込みました。
このように変更した理由としては、「生産力をある程度保持しながらも残業時間が減少傾向にあったから」です。以下は、社員Aの入社時から2016年5月までの18時以降残業時間(ひと月あたり)の推移です。
設立当時はやはり多いですね。特に仕事量が、というわけでもなかったのですが、一人あたり1日2時間以上は残業をしています。2015年10月辺り(当社の2期目)に、わたしからとにかく残業をあまりしないように、という話をして今年の5月まで右肩下がりです。いまでは1日あたり30分〜40分の残業時間ですが、ひとによっては0に近い状態です。
そこで各社員には、これまでの業務量にあわせて、許可無く残業を行える時間を設定しました。社員Aはひと月あたり16時間まで、社員Bはひと月あたり8時間まで、などです。この時間をどうしても超える場合は、わたしか藤原まで許可を得てから残業を行うようにしました。いまのところ申し出てきた社員はいません。
わたしはこの残業手当分をあらかじめ人件費予算としておくことで、残業が多かった月、少なかった月を時間管理ではない側面で確認が可能になり、社員のひと月あたりに行った残業時間と、成果(売上=生産量)で相対評価をすることが可能になりました。残業が多く、成果があがらなければ評価できないし、残業が少ないのに成果があれば評価して待遇をあげることができます。
※ただし成果がすべて数字で現れるものではないのであくまで評価基準のひとつに過ぎないです。
ぶっちゃけた話をひとつ。わたしがある経営者に当社の話をしたときに
「君たちの業界はどうせサービス残業をさせているんでしょ?」
と言われたことがありました。
我々の業界は労働条件や待遇、特に労働時間などで悪い話ばかり聞きますし、そう思われても仕方がないのですが、固定残業代という柔軟的な雇用契約や労働時間管理で運用していた以上、あまり強く反論ができず、悔しくてくやしくて仕方がなかったのです。それに、わたし自身も経験のある裁量労働制や、固定残業代の管理経験を踏まえると、管理コストが低く、人件費の予測やコントロールが容易で、社員はある程度自由に自分のペースで仕事ができることから、運用上のメリットを感じていました。
このように、社員のプライベートの時間が増え、待遇も向上したことですし、趣味やスポーツ、他分野などへ勉学や自己投資、家族や友人との時間、副業(原則OKにしました)で得た経験などを本業である当社の業務に活かしてほしいと考えています。
労働条件を向上させたところで、よい仕事ができなければ全く意味がありません。すべては社員が、よい仕事をするために決めたことです。
まだまだ模索や検証が必要ですが、今後も、時代の流れに乗ったり逆らったりして、当社なりの「働き方」を追求し、変化し続けていきたいと考えています。