のれんと言っても営業権のことではありません。
まず、よく質問される社名のことですが、月虹製作と名づけた経緯について簡単に。社名については時間的な猶予もほとんどなくいろいろ迷走しつつも、最終的にはわたしが一番最初に思いついた社名で決定することにしました。わたしの場合、この月虹製作という社名にどのような思いを込めているか、どんなイメージを持っているのかを相談相手にプレゼンをしたという感じでした。
見ての通りこの度、弊社の入り口に「暖簾(のれん)」をあげてみたのですが、そこに至るまでの経緯についても書き留めておきます。
こんな指示で、千葉はロゴを作ったのであった・・・2014年9月頃のメモ
社名やロゴについては特に、若者のセンス、イメージというのは重視したかったので弊社のエンジニアである伊藤(唯一の20代)には真夜中のファミレスで、「こういうロゴでこういう色、こういうイメージでやっていきたいんだ」と延々とプレゼンをしたことを覚えています。月虹製作という社名自体あまり乗り気ではなかったことから、ロゴやそのイメージを伝えさえすればわかってもらえるという思いから、わたしは必死でした。嫌々ながらその話を聞いていた伊藤も「なんだかだんだんかっこよく思えてきた」とノッてくれました。
はじめのうちは周囲も「Webっぽくない」「月虹がちょっとオタクっぽい」など、反対意見が多かったのですが、藤原が「いいと思います」と半ば面倒くさそうにノッてくれたこともあり、こういうことは自分が勝手に決めることだと確信をして押し切りました。それは、思い返せば要するに、自分のなかにある不安を打ち消したい、自分のセンスを疑いたくない、という行動だったのかもしれません。藤原と伊藤には本当に感謝しています。
そしてロゴ。千葉がそれを実現してくれたのですが、すでにわたしのなかには明確なイメージがあったためそれを伝えたのですが、その情報量が多かったのか千葉を迷走させてしまいました。
社名が決定し、ロゴもひとまず完成した。それを見た周囲の感想は「なんの会社なのかわからない」と。そしてわたしは「それでいいんだ」と、自分に言い聞かせました。
先日、わたしのロン毛について説明した記事を投稿したのですが、札幌という地方都市にでさえ数百も存在するWebサイト制作業をはじめたのですから、少しでも他の会社とは異なる印象を持っていただかないといけない、我々のWeb製作力・開発力・提案力を知って頂く前に、月虹製作という社名をまず覚えていただくことからはじめなければ、と考えたのです。そして、居酒屋みたいだ、なにを作る会社かわからない、という周囲の意見。
「それでOK、居酒屋OK。暖簾(のれん)を作ろう」
と言い出したわたしに、ほとんど全員が苦笑し「マジですか・・」という顔をしていました。とても残念なことだったのでよく覚えています(笑)そういうときは少なからず自分のセンスを疑いはじめるのですよね。しかし、社名を後押ししてくれた藤原が「いいっすね」とやはり半ばどうでもよさそうにノッてくれたのでわたしもそれにノッたという勢いで、のれんを導入することにしました。弊社にお越しの方は、こののれんをくぐっていただくのですが、ひょっとすると邪魔かもしれません。申し訳ありません!
のれんをあげたからと言って珍しく、際立った会社になっただなどとは決して思いません。弊社にお越しのお客さまがほんの少しでも弊社のことを覚えてくれること、そしてちょっとしたアイディアを本気で実現しようとすることが大切なんだ、という思いをこめています。
わたしが半ば冗談じみたアイディアをだすと、「いいっすね」とノッてくれる人が少なからずいます。お客さまのなかにも弊社の提案(珍案?)に「いいね」とノッてくれる方がいます。そういうほとんど少数派の賛同に支えられて、今の自分と月虹製作があるのだと感謝しています。
そんな月虹製作を宜しくお願い致します!